精神科へ通院するため仕事は休み。外来の窓口で主治医の欠勤と代理医が対応することを告げられる。こういうの、医師の不養生ていうんだっけか。
指定された診察室のまえで呼ばれるのを待った。支部でも見ようかとスマホを取り出すと、病院の中だからか電波状態がすこぶる悪い。諦めて池袋ウエストゲートパークの文庫本を開いた。
IWGP（池袋ウエストゲートパークの略称）は、『サンシャイン通り内戦（シヴィルウォー）』を半分くらい読み終わったところ。ヤンキーの抗争の話し。こういう社会の暗部が世の中の本質みたく思えてくるの、毎回不思議な気持ちになる。案外、アウトローな存在の方が、社会の仕組みをよく知っているのかもしれない。
診察室入口の上に備え付けられたモニタに、受付番号が表示されたので診察室に入る。代理医は幼い雰囲気の穏やかな人だった。前回の診察からの経過を聞かれて、昨日聞いた部署の統合のことを伝えた。話しながら、あと２週間で心構えを固めないとならないんだな、そう改めて実感した。話しながらものすごく憂鬱な気分になった。
