干してあったグローブを手にとると、ずっしりと重たい。絞ればまだまだ水が出てきそう。一晩干したくらいじゃ乾かないか。このグローブをしたまま運転するのかあと思うと、新品の原チャが花粉とエトセトラに塗れるよりも、地味に凹む。
仕方がないと水に濡れたままのグローブを渋々手にはめる。が、水を含んだグローブのまあ着けづらいこと。こんなに扱いづらいやつだったか。全く別物になったみたいに指の侵入を拒否してくる。なにこいつ、全然言うこと聞かんじゃん。（←甲州弁）
ゴソゴソ格闘してナントカ指を突っ込む。濡れてるから当たり前だけど、つけ心地はあまりよろしくない。おまけに内側の生地がめくれてて、指先まで入らない始末。地味にイライラする。
そうはいっても、こんな理由で会社に遅刻するわけには行かず、グローブの指先をもたつかせたまま自宅を出発した。原チャを停めてるあいだ、グローブをハンドルに差したままにしてたら、帰るころにはすっかり乾いた。
